隼田院ハザマ日記 5:00~6:00
- seamaaaaan
- 2021年9月4日
- 読了時間: 1分
これまでの派手な体調不良の殆どの原因が御曹院シオンの異能であると教わった。
教えてくれたのはハザマの彼ではなく、イバラシティの彼だ。
移動の合間に、ハザマの彼と答え合わせをした。
いい子でいなくちゃいけない御曹院シオンは、
抑圧している部分で別の人格を作りだした、という感じのことらしい。
結局あちらでも生まれたての彼を見つけてしまうあたり、
ワールドスワップさんは中々マメだ。

* * *
想像より、ハザマ一時間の間に挟まるイバラシティでの時間が長い。
私としては大歓迎。
無事進級もできたことだし。
高校生活とやらもぜひ満喫してみたいね。
私は学校に行ったことがなかったから。
* * *
中華料理屋で升屋影史という男の子と話した。
御曹院大病院に入院中の母を見舞うべく、よく病院に来ている子で、
創藍高校の同級生だ。
ある種繊細そうな少年で、彼との会話は、こちらの私には寧ろ馴染んだ手触りがあった。
なつかしいあだ名を貰ったことも理由かな。
私は彼と親しい同級生を知らない。
しきりに釣り合いを気にしていたし、世間が好きって様子もない。
どうにも距離をとりたがる彼は、恐らく友達の多いタイプではないのだろう。
そのくせ優しい気遣いが出来る彼のこともまた、私はすっかり愛おしくなった。



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