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隼田院ハザマ日記 28:00~29:00

  • seamaaaaan
  • 2021年12月5日
  • 読了時間: 2分

 きっと、かわいいあの子たちは

 『わかったふりをするため』に話をきいていた。

 『理解するために話をきく人』と、おそらくは違う聞き方をしていた。




 わからない、という鎧は頑丈だから、きっと脱ぎたくなかったんだろう。

 わかりたい、という体裁までは簡単だから、

 そこで止まってやる気だけ見せたのかもしれない。



 それらの事があるとして、だとして、あるだけだ。

 その先こそが私にとっての本題だったが、興味は中々続かぬようだった。


 不思議だった。


 『あなたの苦しさがわかる』という語が嘘である時

 その問題の持ち主の私にバレないと思ったのだろうか?

 私の問題は、違う立場にいる、より賢い自分にとっては

 もっとずっと簡単と思ったのだろうか。

 私の困りごとは、そんなに退屈だったろうか?


 どれほど私の困りごとは、ちんけに見えていたのだろう。


 まあしかし。私には、そういった振舞がもらえるだけでも、少しかわいらしくおもえた。


 私自身が持つ嫌悪は、べつに私を助けなかったから

 無価値な私の嫌悪にきもちを捧げたいほど、くらべて素敵なものをしらなかったし

 よりよい反応なんてものを、そも、知りはしなかったし

 私は彼らのことが、ほんとうに、「それなり」に好きだった。




 思い出すに、話をきいてもらうにあたり、私の側にもよく疑問に思う点があった。


 なぜか私は『怒った?』とか『それで幸せになれるか』とか『がっかりさせたか』とか

 『それには共感できないけど』とか

 よくわからないタイミングで急に気持ちの面の話をされた。


 とくに突然出てくる『自分が共感可能か不可能か』の話など

 一体何の話か、未だ理解できたためしがない。

 『共感できない』という状態の場合は無理解でいたいという

 宣言かなにかだったのだろうか?


 ともかく、その「きもちがどうの」という前提が、いつ、何故発生したのか

 首をかしげたくなる事は少なくなかった。

 なぜ、話の流れで急に『そこにそれが恐らくある』と思われた?



 一体私は、どんな風にみえていたというのだろう?




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