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隼田院ハザマ日記 2:00~3:00

  • seamaaaaan
  • 2021年9月4日
  • 読了時間: 2分

 あちらの隼田院フリージアはまだ御曹院大病院にいる。


 今回の記憶はこれまでのイバラシティでの生活に比べると何とも味気ない。

 お見舞いについては楽しませて貰ったけれど。


 アンジニティでのこれまでと同様に、

 イバラシティでも馴染みある友人の元、私は体の面倒を看てもらっているようだ。

 まあ、彼のお家のやってる病院のいち患者にすぎず、直接というわけではないのだが。

 それでも奇縁というかなんというか。


 話をきいてみれば、私のアンジニティで初めて出来た友人もまた、

 イバラシティでの暮らしをいたく気に入ったようだ。


 彼の場合は人生の獲得そのものを喜んでいる。

 なにせ彼はまだ“生まれたことがなかった”らしい。

 それが彼、或いは彼らにとって喜ばしいのなら、私は大いに祝福したいね。


 こうなれば前に彼にやった呼び名も最早必要あるまい。

 私の友人の名は御曹院シオン。

 今後はそれで充分だろう。



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 * * *




 この度入院するにあたり、隼田院フリージアは、危なっかしいことに死にかけている。

 駅で呼吸困難になっていたところ、救急車を呼んでもらったようだ。

 助けてくれた人の名前は西丘ラフィエル。


 箕田ウロスとも知り合いの小学生の女の子で、彼女は見えない猫を見る。

 ばらの湯で子猫を三匹助けてもらって以来、箕田ウロスは彼女に恩に感じているようだった。

 その経緯から私も彼女とは面識がある。……という事になっているらしい。

 ということは、私と同じ考えをもつ“私”にとって、彼女はとっくに友人だ。

 彼女にとっての私がどうかは知らないが、すくなくとも私は友達のように思っている。


 私とてイバラシティの隼田院フリージアに死なれてしまってはつまらない。

 西丘ラフィエルは私にとっても恩人となった。

 ピップパップギーを唱えた覚えはないのだが。



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