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御曹院ハザマ日記 31:00~32:00

  • ひげまみれのらじ
  • 2022年1月20日
  • 読了時間: 2分


思えば僕は 「普通」 という価値観に随分助けられてきたものだと思う。





 普通:広く通用する状態であること

    ありふれたものであること あたりまえであること





 「普通」という言葉の意味がそれらを示すものでしかなかったとして

 「異端を排除する」という意図はないはずだ。

 僕の思うこの言葉の目的は、「似たような人」の数が多いか少ないかの表現でしかない。



 『普通ではない』ことが奇異の目で見られ、異常であるとされ、

 排除される対象であるならば。

 『普通』という言葉の意味は『画一』だ。




 僕は誰よりも特別であるために。誰よりも普通でなけらばならなかった。




 「妬まれ、求められるのは立場上、仕方のないこと。

  他人より優れているという証拠なのだから誇れば良い。」





 僕は、妬まれたくも求められたくもなかった。

 他者より飛び抜けて優れていると思ったことも

 他者を見下せた試しもなければ、見下すことにメリットを感じたこともない。

 そうでなければならないと、追い立てられた気持ちではいるが。

 誇れば良い、と言った人たちも、

 では誇ることの出来ない人間がどうすれば良いかなんて教えてはくれない。



 だったら放って置いて欲しいのに。

 『そうできない』僕は、普通ではないから。

 僕はそれを捨てる。



 僕はこの価値観に救われてきた。

 これらは、僕の道標だからだ。



 『そうあるべき』だと僕に道を指し示した。



 僕はそこを歩くだけでいい。 

 なんて恵まれた人生。



 たくさんの誰かが作り上げた価値観の下で

 思考を停止して、それに倣っているだけでいい。

 その『普通』が好きだとか、嫌いだとかは関係ない。


 誰も彼も、他人の『そんなもの』は求めていないのだから。


 君達の言う『普通』って、そういうことだろ。











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 なぁんにも、僕だけではない。

 少し歩いてみるだけで、そこら中に普通は転がっている。

 誰がどのくらい納得しているかなんて関係ない。


 事実、僕もその『普通』を構成する一員で、

 こんなものはいくらでも転がっているんだから。




 まあ。御曹院シオンは、だから「死んだ」のだけど。


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